金沢医大病院 臓器移植 備え万全に
2006年 03月 26日
脳死患者からの臓器提供を想定した練習会が、内灘町の金沢医科大病院であった。脳死と診断された男性患者が臓器提供意思表示カードを持っていた-との想定。法的な脳死判定を経て臓器摘出に至るまでをドラマ形式で忠実に再現しながら習熟に努めた。 (網信明)
医療機関150人 再現ドラマで習熟
一九九七年の臓器移植法施行で脳死が人の死と認められたのに伴い、回復の見込みがなく、生前に臓器提供意思を示した脳死患者から臓器移植が可能になった。北陸三県では例がないが、脳死患者の臓器提供に備え理解を深める狙いで開いた。
同病院はじめ、県内の医療機関から百五十人が出席し、病院スタッフが脳死患者の家族や主治医役を務めた。
練習会では、主治医から意思表示カードの所持を告げられた患者の家族が動揺しつつも、患者の意思を尊重して承諾する過程や法的な脳死判定を経て、臓器の摘出と臓器移植を待つ患者がいるほかの医療機関へ搬送するまでの一連の流れを、詳細なせりふ回しで再現した。
出席者は、自分が実際に立ち会った場合を思い描きながら、真剣に見守った。
同病院が同様の練習会を開くのは九九年に続き二回目。