人気ブログランキング | 話題のタグを見る

脳死・臓器移植関連


by miya-neta2

ストップ自殺:「死から学ぶ」1000人実態調査 NPOが官民合同、聞き取り提案

話題:MSN毎日インタラクティブ


 ◇遺族から どういう理由で いつ どこで

 NPO法人「自殺対策支援センター ライフリンク」(東京都)が自殺の社会的な要因を明らかにするため、遺族らの協力を得て、官民合同で自殺者1000人の実態を調べる「自殺予防対策調査」の具体案をまとめた。近く内閣府に提案する。国内の自殺者は昨年まで8年連続で3万人を超えているが、明確な原因は明らかになっていない。調査の必要性を明記した自殺対策基本法が今月中にも施行される見通しで、今後、実態解明の動きが本格化しそうだ。【玉木達也】

 計画によると、調査は同法で位置付けられた内閣府の自殺総合対策会議の下に、行政やNPO、学識者らで構成するチームを設置。原因を推定するため、最近3年以内の自殺者1000人について「どういう人たちが、どういう理由で、いつ、どこで、どうやって自殺したのか」を浮き彫りにし、「どういう専門家が、どんな手段で介入すれば自殺を防げたのか」を探る。

 調査の理念は自殺者の「声なき声」に耳を傾け、「死から学ぶ」こととしている。

 具体的には、全国の遺族会や警察、医療機関、宗教関係者らを通じ、自殺者の遺族らに協力を依頼。ただし、遺族ケアの姿勢を優先し、初めは「遺族の思いを聞く」ことに徹する。その後、自殺者が抱えていた悩みの内容に応じ、借金やいじめ、介護疲れ、精神疾患などの専門的な質問を行う。

 質問項目は現在、自殺の動機・原因を正確に把握するため、見直しを進めている警察庁の質問項目とも連動させるという。

 こうした自殺の原因調査は警察庁のほかに、国立精神・神経センター(東京都)でも今月から「自殺予防総合対策センター」を設置、自殺防止に関する情報提供や調査を始めている。

 ライフリンクの清水康之代表は「遺族ケアの動きは全国で広がりを見せており、1000人調査は十分に実現可能だ。実態把握は官民連携の取り組みが必要で、研究者による疫学的な調査だけでは不十分。無念の思いで自殺された方々のためにも、一刻も早く行うべきだ」と話している。

毎日新聞 2006年10月16日 東京夕刊
by miya-neta2 | 2006-10-16 15:45 | 自殺問題