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脳死・臓器移植関連


by miya-neta2

小児生体肝移植に成功 岩手医大病院、県内で初めて

岩手日報


 岩手医大付属病院(鈴木一幸院長)は1日、7月に行った生体肝移植が成功し、2歳女児の患者が9月30日に退院したと発表した。同病院の生体肝移植は、県内で初めて行い成功した1月の手術に続き2例目で、小児は初めて。

 手術は7月30日に同病院外科の若林剛教授が執刀し、提供者である20代の母親の肝臓を摘出、移植した。患者の女児は、生まれた時から胆道閉鎖症を患っていた。B型の母親からO型の娘に移植する「血液型不適合症例」だったが、拒絶反応などはなかった。

 手術の3週間後に肝機能が悪化したため、8月25日に肝静脈を広げる再手術を行い、経過は良好だった。

 ドナーの肝臓摘出時には、カメラを入れ映像を見ながら手術する腹腔鏡手術を採用。ドナーの傷は通常の4分の1程度の8センチに抑えられ、8日後に退院した。同手術は全国的にも珍しく、術後の提供者の体の負担を軽減できるという。

 同病院によると、胆道閉鎖症は新生児1万人に1人程度の割合で発症。県内でも現在、数人が患っている。これまで、県内の患者5人が、いずれも県外で手術を受けた。

 小児肝移植後の生存率は10年後で80%弱。患者が子どもの場合、移植する肝臓が小さくても十分なことや、生命力が高いことなどから、大人の場合よりも生存率が高いという。

 同病院では1月、若林教授が執刀し、50代の男性患者に20代の息子の肝臓を移植する県内初の生体肝移植手術に成功している。

 同病院で記者会見した若林教授は「外科や小児科など、チーム全体が協力して手術を成功させることができた。県内の患者が地元で手術できることは、術後の経過を診るときにもメリットがある。手術を待っている患者もいるので今後も続けていきたい」としている。

 生体肝移植 健康な人(ドナー)の肝臓を部分的に切除し肝移植が必要な患者に移植する。岩手医大病院によると、国内でこれまでに約4000人が手術を受けている。生体肝移植による生存率は1年82%、3年78%、5年76%。

(2007/10/02)
by miya-neta2 | 2007-10-03 22:05 | 脳死・臓器移植